中能島欣一

中能島欣一（1904年–1984年）は、日本の山田流箏曲の名手であり作曲家としても知られる重要無形文化財保持者（人間国宝）です。彼は山田流箏曲の名門・中能島家の4代目家元を継ぎ、東京芸術大学の教授として後進の指導にあたりました。箏曲の伝統を守りながらも、西洋音楽の影響を取り入れた新たな作曲手法で古典箏曲の枠を超える作品を多く生み出し、「三つの断章」や「さらし幻想曲」などが代表作として知られています。彼の功績は邦楽の進歩を牽引し、邦楽界だけでなく日本の音楽史における重要な位置を占めています。